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高齢の親が食事を作れないときは?5つの対処法と迷ったときの相談先

高齢の親が食事で困る場面と5つの支援方法を示すイラスト

実家にかえると、親がじぶんで食事をつくれなくなっていて、まいにち何を食べてもらえばよいか悩んでいませんか。

焦げた鍋や傷んだ食材が残っていたら、料理や食べものの管理で、どこに困っているかをたしかめるきっかけになります。

親が食事をつくれないときは、家族がすべてつくるのではなく、こまっている手順にあう手助けをえらびましょう。

どう用意すればよいか迷ったら、まず親がすむ地域の「地域包括支援センター」へ相談してください。

この記事を読むと、親が食事のどこで困っているかを見きわめ、あう食事サービスや相談先をえらべるようになります。

親のできることに合わせた食事の用意

確認すること選ぶサービスの目安
電子レンジの操作ができる宅配食(冷凍弁当)
安否確認や温めの要否で選ぶ自治体などの配食サービス(常温・冷蔵)
食事の準備や見守りが必要介護保険の訪問介護(生活援助)
本人が見て選びたい自分で選べるスーパーのお惣菜
買い物や外出が負担ネットスーパーや買い物代行

私は介護現場で約20年、施設ケアマネジャーとして約10年勤務してきました。サービス調整や、ご家族への助言を行ってきた立場から、現実的な食事の用意の仕方をお伝えします。

アッキー

まずはなぜ親が料理を作れなくなったのか 一緒に確認していきましょう。

目次

親が食事を作れない理由を4つの場面で確認する

料理は、たくさんの手順がある家事です。

高齢の親が食事づくりで困りやすい買い物・調理・開封と温め・片付けの4つの場面

どこかの動きがむずかしくなると、食事づくりのすべてが止まることもあります。

まずは、親が「どの動きにむずかしさをかんじているか」をたしかめることが大切です。

親のようすやコンロ・冷蔵庫で見る点は、一人暮らしの親のごはんが心配なときは?確認することと食事支援の選び方も参考にしてください。

買い物ができない(移動や荷物の運搬)

買い物や重い荷物の運搬に困る高齢の親

食材を買いに行くには、お店までいき、重い荷物を運ぶ体力がいります。

足腰が弱って外出しにくくなると、買い物へ行けず、冷蔵庫が空になることがあります。

調理ができない(火の扱いや立ち仕事の負担)

火の扱いや立ち仕事で調理が難しい高齢の親

台所に立ちつづけたり、包丁をつかったりすることも、からだへの負担です。

火の消し忘れが増えると、親が料理をこわがり、やめてしまうこともあります。

容器の開封や温めができない(握力の低下や機器の操作)

ボタン式とダイヤル式の電子レンジを比較する高齢の親

お弁当を買っても、指先の力が弱く、フィルムを開けられないことがあります。

最近の電子レンジは便利な機能やボタンが多く、つかい方に迷う人もいます。

ボタンが多いものより、温める時間だけを決める機種のほうが、つかいやすい人もいます。

親に実際につかってもらい、たしかめてください。

片付けができない(洗い物やゴミ出しの負担)

食器洗いやゴミ出しなどの片付けに困る高齢の親

食器を洗ったり、生ゴミをまとめたりする作業にも力がいります。

片づけられず台所が汚れると、つぎの料理をつくる気持ちがわかなくなることもあります。

高齢の親のできることに合わせて選ぶ食事を用意する5つの方法

親ができない動きがわかったら、それにあう食事の手助けをえらびます。

高齢の親のできることに合わせて選ぶ宅配食・配食サービス・訪問介護・スーパーのお惣菜・ネットスーパー

親が今できることにあわせて、外のサービスを組みあわせるのがたいせつです。

【電子レンジが使えるなら】宅配食(冷凍弁当)

電子レンジで冷凍の宅配食を温める高齢の親

冷凍弁当は長く保存でき、食べたいときに電子レンジで温めれば食べられます。

ただし、親がじぶんでフィルムを開け、決められた時間どおりに温められることが条件です。

介護の現場で食事の動きを見るときは、質問だけでなく、いつもの流れで実際に弁当などを温めてもらいます。

表示を見る、フィルムを開ける、時間を決める、熱い容器を出す、食卓まで運ぶ。そのようすから、どこで手助けがいるかをたしかめます。

【届け方と見守りで選ぶなら】自治体などの配食サービス

配食サービスから弁当を手渡しで受け取る高齢の親

お弁当を家まで届ける配食サービスは、温めがいるかどうかを会社ごとにたしかめてください。

直接手渡しして、親の安否をたしかめるサービスも多くあります。

自治体の配食サービスは、地域によってつかえる条件がちがいます。

例えば埼玉県川口市の「高齢者配食サービス事業」の場合、対象は「概ね65歳以上の虚弱な高齢者など」と決められている。埼玉県川口市「高齢者配食サービス事業」

つかえる条件や料金は、親がすむ自治体の窓口でたしかめてください。

【食事の準備に支援が必要なら】訪問介護(生活援助)

訪問介護のヘルパーと食事を準備する高齢の親

ヘルパーが家を訪れ、料理や配膳、片づけを手伝うのが訪問介護です。

親がじぶんで食事を用意しにくく、見守りや手助けがいるときに向いています。

地域包括支援センターや担当のケアマネジャーへたしかめてみましょう。

アッキー

親が自分で選ぶ楽しみも大切です。

【本人が見て選びたいなら】自分で選べるスーパーのお惣菜

スーパーで食べたいお惣菜を選ぶ高齢の親

スーパーやコンビニのお惣菜には、その日の気分にあわせ、親が食べたいものをえらべるよさがあります。

じぶんで歩いてかいものへ行く体力と食欲がある親なら、手軽につかえる方法です。

【買い物や外出が負担なら】ネットスーパーや買い物代行

ネットスーパーで注文した食材を受け取る高齢の親

重い食材を運ぶのが負担なら、ネットスーパーや生協の宅配が便利です。

スマートフォンをつかいにくい親なら、はなれて暮らす家族が代わりに注文し、実家へ届けることもできます。

すんでいる場所以外へ届けられるか、たしかめてください。

宅配弁当を嫌がる親へ。自尊心を傷つけない勧め方

高齢の親に宅配食などをすすめても、「お弁当は嫌だ」と断られることがあります。

宅配弁当を嫌がる高齢の親と家族が一緒に味見し、少ない回数から利用を始める様子

親の気持ちをたいせつにしながら、歩みよれる声のかけ方をかんがえましょう。

「家族が助かるから試してみて」と伝える

高齢の親に食事を届けながら優しく声をかける家族

「心配だからつかって」と押しつけると、親は子どもに迷惑をかけているとかんじることも。

「私が助かるから、少しだけ試してみて」とお願いする形なら、受け入れてもらいやすくなります。

アッキー

最近の冷凍食品はおいしいみたい。いっしょに1つ食べてみない?

最初から毎日にせず「週に2回だけ」から始める

宅配食を一緒に味見して週2回から試す親子

いきなりまいにちお弁当に変えると、親の暮らしのリズムが大きく変わります。

まずは「週に2回だけ料理を休む日にしよう」とすすめ、少ない回数からはじめてみてください。

迷ったときは親の地域の地域包括支援センターへ

どの手助けがあうかわからないときは、親がすむ地域を担当する「地域包括支援センター」へ相談します。

親の住む地域の地域包括支援センターへ電話で相談する家族

「食事をあまり取れていない」「最近、外出も減っている」など、わかる範囲で今のようすを伝えれば大丈夫です。食事だけでなく、からだの調子や暮らし全体から、つかえる制度やサービスをいっしょにかんがえてもらえます。

介護認定前でも相談できる

介護認定前に地域包括支援センターへ電話相談する家族

地域包括支援センターは、高齢の方の暮らしや介護について相談できる窓口です。

まだ要支援・要介護認定を受けておらず、担当のケアマネジャーがいなくても相談できます。

相談するときは、つぎのことをわかる範囲で伝えましょう。

  • 食事を作れなくなった時期
  • 最近食べているものと1日の食事回数
  • 買い物や電子レンジの操作ができるか
  • 体重や体調の変化
  • 外出する回数
  • 家族が支援できる範囲

親がすでに介護保険サービスをつかっているなら、まず担当のケアマネジャーへ相談してください。

親の住所を担当するセンターを探す

親の住所を担当する地域包括支援センターを探す家族

相談するのは、子どもの住所ではなく、親の住所を担当する地域包括支援センターです。

市区町村の公式サイトで「地域包括支援センター」と調べるほか、厚生労働省の介護サービス情報公表システムからも探せます。

電話では、つぎのように話すと、今のようすが伝わりやすくなります。

一人暮らしの親が食事を作れなくなり、食事量と外出が減っています。

どのような支援を利用できるか相談したいです。

急な体調不良がある、食事や水分をほとんど取れていないときは、地域包括支援センターへの相談を待たず、医療機関への連絡もかんがえてください。

よくある質問

高齢の親の食事支援についてよくある4つの質問

電子レンジを使えない場合はどうすればいいですか?

親のようすに合わせ、次の方法を考えます。

  • 温めずに食べられる常温・冷蔵の配食サービスを選ぶ
  • 訪問介護を使い、ヘルパーに配膳や温めを頼む

ひとりで安全に食べられる方法を、親といっしょに確かめてください。

介護認定がなくても利用できるサービスはありますか?

  • 民間の宅配食やネットスーパー:介護認定がなくても利用できる
  • 自治体の配食サービス:条件を満たせば、介護認定なしで利用できるものもある

使える条件は地域によってちがうため、親が住む自治体の窓口へたしかめてください。

今日から食事を用意できない場合は、どう対応しますか?

まず、「今日食べるもの」と「これからの相談」を分けます。

  • 今日食べるもの:近くのコンビニやスーパーのお惣菜、家族の差し入れなどで用意する
  • これからの相談:地域包括支援センターなどへ、続けられる支え方を相談する

地域包括支援センターが、今日の食事を用意できるとは限りません。

急な体調不良で食べられない、水分もほとんど取れないときは、食事サービスより医療機関への相談を優先してください。

訪問介護のヘルパーに、数日分のおかずの作り置きは頼めますか?

作り置きを頼めるかは、すべて同じではありません。

次の3つによって変わります。

  • 親のようす
  • ケアプランの内容
  • 事業所が対応できること

まずは、担当のケアマネジャーへたしかめてください。

まとめ:親の食事を確保し、家族の生活も維持するために

親に合う食事支援を選び、親の食事と家族の生活を両立する3つの手順

高齢の親が食事をつくれなくなったら、まず、買い物・料理・温めなどのどこで困っているかをたしかめましょう。

外のサービスをうまくつかえば、親は無理に料理をする負担からはなれ、じぶんのできる範囲でまいにち食事をとれます。

家族も、はなれた場所からまいにち心配したり、ひとりで食事を用意したりする負担を減らせます。

まずは、親がつかえそうな方法(宅配食のお試しや自治体への問いあわせ)を1つ調べてみてください。

どうすればよいか迷ったら、親がすむ地域の地域包括支援センターへ電話で相談してみましょう。

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